こんにちは、ねぎです。
もうずっと昔の、人生で初めてアルバイトした時の話。
菜食ブッフェのホールスタッフとして、半年程働かせて貰った。
求人情報の見方もままならない、18歳の私は、そこで色んな経験をさせて貰った。
【週休2日】を『週2日の出勤』と思い込み(なぜ)、シフト表を渡された時の衝撃を忘れない。
電話の聞き取り間違いで、料理長を何度不安にさせたことか。
レジが壊れそうになったので、ねぎはレジしなくてもよい、と言うルールも出来た。
そんな日々だったけれど、人には恵まれ、19歳という若さと、稀にみる田舎臭さで、おじちゃんおばちゃんに可愛がって貰った記憶がある。
仕事にも慣れてきた頃、普段と違う駐車スペースに車を停めて出勤。それが間違いだった。
閉店後の23時を回って、チーフ(おっさん)とお店の戸締りをして退勤。
暗い駐車場に向かうと、私の車に対して直角に黒のセダンが停まっている。これは、車を出せない。
「…え?」
自分の車を見ると、
『ここに電話しろ!080-●●●●』と書かれた張り紙が。どうやらねぎは駐車違反をしたらしい。
やだ!!!!怖い!!!
絶対、電話かけたくない!!!けど、帰れない!!!
急いで先ほど分かれたチーフ(おっさん)を呼びに走る、ねぎ19歳。走れねぎ!
別の駐車場に停めた車で帰ろうとしていたチーフ(おっさん)は、私の話を聞くいやいなや、「俺は帰るから、下の居酒屋(系列店)の店長呼んでくれ!お疲れ~♪」チーフ去る。
薄情!!!
下の居酒屋入ったことないし、スタッフも一人も知らないけど、そんなこと言ってられない。
申し訳なさそうに居酒屋のドアを開け、活きのいい「らっしゃいませ!!!」で迎えられるねぎ。自己紹介して事情を話すと、威勢のいい店長と若い男のスタッフが駐車場まで一緒に来てくれた。
男二人をバックにつけた田舎臭い19歳は、ようやく、先ほどの張り紙の電話番号に掛けてみる。
「今から行く。」と男の人の声。
やだ!!!怖い!!!
すると、暗がりの中からチンピラの恰好をした男性が風を切って歩いてきた。
震えるねぎ。
「どこの?ここ、うちの駐車場なんで、困るんだけど。」
ひたすら謝るも、恐怖で泣き出すねぎ。
「しゅ、しゅいませんれしたぁあ!泣」
居酒屋の店長たちも一緒に頭を下げてくれ、無事にチンピラの男は黒のセダンで去った。
男を見送った直後、
「お前泣きすぎだろ!笑」
と、居酒屋の店長に突っ込まれるも、鼻水嗚咽が止まらない。
そして、その鼻水嗚咽が続くまま一礼して、泣きながら運転して帰宅。
そして、夜中に実家の母に電話するねぎ。
翌日出勤すると、ちょっと意地悪な先輩に、
「お前、大泣きしたってなぁ!!!爆」
見事にスタッフ全員の笑いのネタになっていたのである。
店長め!
読んでくれてありがとうございます。
ねぎ