ポンコツでも丁寧に暮らせますか?

丁寧な暮らしをまだ諦めない、ガサツでポンコツな母ちゃんの日記

走る麦わら帽子

「遂に、とち狂ったか。」

その時、母はそう思ったらしい。

 

 

暑い日がまだ続いているが、普段自家用車で送迎している子供たちをどうにか歩いて登校させたいと思い、PTAの朝の旗持ち当番の日をきっかけに、子供たちと一緒に歩いて登校している。

 

子供の足で30分かかる道のり。私は国道を渡る横断歩道までと決めて、毎朝付き合って歩いているが、そこから折り返して帰宅すると実に40分は歩いていることになる。

 

出勤前の40分ウォーキング。35歳の40分ウォーキング。

ポンコツの体に、なかなかな運動である。(もっと動け。)

 

3日続けると疲れが出たので、4日目は自家用車で送迎した。もはや、子供が歩いて登校するのは私の体力次第となっている。

 

今日は5日目、子供たちも機嫌よく出発。

家から20メートルほど進んだところで、小1の娘が、

「あ、絵本バック忘れた!!!」

だと。

 

人に合わせて急ぐ、という事を全くしない娘に取りに戻らせては遅刻確定。

それが例え20メートルの距離であったとしても、確定である。

 

今から40分歩く、という現実がチラついたが、ここは私が行かねば遅刻する。潔く諦め、子供たちを先に行かせて、ねぎは走った。

 

玄関に置かれた絵本バックを手に取り、再び走るねぎ。

すると、後ろから

「ねぎ!ねーぎ!!!」

と呼ぶ声がする。姿は見えないが、恐らくガーデニングをしている母だ。

 

「はぁーい!!!」

と元気よく返事をしたが、今のねぎには止まっている暇はない。

返事をしたものの、真っ直ぐに走り続けるねぎ。

絵本バックがやけに大きくて走りにくい。

 

息を切らしながら子供たちに追いつき、無事に信号を渡るまで見届けると、さっきの母の声を思い出した。

もしかして、助けを求めていたのか?

熱中症やケガで動けなくて、偶然、前を通った私に必死に助けを求めていたのか?

 

やばい、、、大丈夫か。

 

そんな心配をしながら帰宅した後、元気な母に会った際にこう言われたのである。

 

「ねぎ!あんた、なんであんなに朝から走ってたの!呼んでも返事はするけど、見てる方向違うし、一人で走ってるし、これはやばいと思って、遂に、とち狂ったのかと思ったよ!!!もー朝から心配して疲れた!!!」

 

ちょっと待ってよ、お母さん。

『遂に』って何よ。

 

そのあと、仕事しながら、自分について考えた。

遂にって何よ。

 

子供たちは今朝も元気でした。

 

 

おまけ。

なぜかうちの息子には吠えない犬。(私が一人で帰る際には、めちゃくそ吠えてくる)

 

ねぎ